『讃美歌21』
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主われを愛す


Jesus loves me, this I know
詞:Anna B. Warner, 1820-1915
JESUS LOVES ME
曲:William B. Bradbury, 1816-1868



主われを愛す、 主は強ければ、

われ弱くとも 恐れはあらじ。




わが罪のため さかえをすてて、

天(あめ)よりくだり 十字架につけり。


(くりかえし)

わが主イェス、 わが主イェス、

わが主イェス、 われを愛す




みくにの門(かど)を ひらきてわれを

招きたまえり、 いさみて昇らん



わが君イェスよ、 われをきよめて

よきはたらきを なさしめたまえ


ガラ2:20 ダニ10:19 詩46:2-4 マタ20:28 エフェ5:2 エレ31:3 Tヨハ4:16,5:3-4 ミカ6:8

(日本基督教団讃美歌委員会編,1997,『讃美歌21』,日本基督教団出版局)

原詞の作者アンナ・バートレット・ウォーナーもその姉スーザンもニューヨークで作家として活躍しました。姉が書いた小説『セイ・アンド・シール』が1860年のベストセラーになってから、小説の中で登場する原詞に曲をつけることになったそうです。この讃美歌「主われを愛す」が発表されるとすぐにアメリカ中で愛唱されるようになり、間もなく世界中に広がりました。その頃、ある仏教寺院で、リフレインの“Yes, Jesus loves me”が“Yes, Buddha loves me”と替えられて同じメロディで歌われたくらいです。明治5年(1872)の試訳では、第1節は「エスワレヲ愛シマス、サウ聖書申シマス、彼レニ子供中、信スレハ属ス、ハイエス愛ス、ハイエス愛ス、サウ聖書申ス」と訳されていました。これが1年後には、「耶蘇われを愛す 左様聖書申す 帰すれは子等 よわいもつよい はい耶蘇愛す、はい耶蘇愛す はい耶蘇愛す 左様聖書申す」となっています。(参考:梅染信夫,1992,『栄光、神にあれ 讃美歌物語』,新教出版社)

訳詞はその後も少しづつ改変され、『讃美歌』(1903)ではほぼ現在の形になりました。『讃美歌21』では、『讃美歌』(1954)を再録しているほか、原詞中の“for the Bible tells me so”を復活させた口語訳を掲載しています。

アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディは、1943年8月ソロモン諸島付近で彼の指揮する魚雷艇が日本軍に撃沈され、重傷を負いましたが、助けられた島で意識を取り戻したとき、励ましのために島民が歌っていたのがこの讃美歌であったそうです。


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